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2012/09/10

安野光雅の芯ホルダー

昨日の日曜美術館は面白かった。 特集は、安野光雅画伯。(司馬翁風)
もうずいぶんと、おじいちゃんになっていた。談志師匠も死んだしイッセーさんも休む。だから絵を描いている映像だけで、しあわせだ。ありがたい。

さて、お題の芯ホルダー。
映像は、画伯が故郷津和野の郊外を歩き、お気に入りのポイントでスケッチをしているところから。お歳は召してもいつものイスに変わらぬ体型でどしりとすわり、スケッチブックをお腹においている姿が絵になってしまっている。
すると画面が手元に切り替わるのだが、右手にあるのがいつもの青いマルステクニコでは無い。なんと、三菱ユニホルダーを使ってらっしゃる。
「おっ!」という声は自分。

この記事で、安野光雅の記憶にからめてステッドラーの芯ホルダーの事を書いたのだけど、実際にはこのあとにも色々試したところ(誰でも通る芯ホルダーの迷宮)、最終的に、三菱ユニホルダー2Bに落ち着いた。今ではペン以外の筆記具には、ほとんどユニホルダー2Bを使う。その後、鉛筆系の筆記具は買ってないから、"足りた"んだろう。
理由は、手に持った具合がいいとしか言えない。三菱鉛筆の秋岡房夫色(臙脂に近いあの色は秋岡オリジナル)は鉛筆こそが完成形で、芯ホルダーにはちょっと、と思ったが、今は好きになった。キャップはHB(黒)、B(赤)、2B(オレンジ)、4B(ピンク)と色分けされ、お尻に硬度が刻印されてて見やすい。500円。

「万能」という言葉があるけど、絵も落書きも下書きもメモもなにもこれ。 自分がただ勝手にこれ一本で済ませているだけなんだけど、もう何年も何も考えず使ってきた。この何も考えなくさせるところが凄いのだ、と言ってしまおう。 安野光雅がユニホルダーを使ってるという映像だけで「おっ!」と思ったのは、すでに自分はユニホルダーを使ってるということに無自覚だったからだ。 安野光雅という人の声や言葉や歩き方、体型から佇まい、それと画材らが、作品そのものを離れてひとつのパッケージとして強いものがあると思う。だから、マルステクニコが手になかったただけで、あの色が手にあっただけで、あわてて普段使いのこのユニホルダーを再評価してみた。

番組はこのあと、Gペンによる丁寧なペン入れ(ドローイングインクは360GREY?)、そして観ているだけで楽しい彩色(面相筆の穂先から紙へと絵具が乗り山となって行く様子)と、地デジの恩恵である拡大高画質たっぷり映像で大満足でした。日曜美術館さんは、描いている映像大盛りでお願いします。

昨年(2011.06.05)放送の保田春彦の回、紙を彫るように自画像をえぐり出していたときの画材がユニボールシグノ太字だとわかり、一年と少しで30本近く替え芯を消費。顔料の黒がたっぷりでて、大好きになりました。

日曜美術館 『画家 安野光雅「雲中一雁」の旅』2012年9月9日放送(再放送:9月16日)
http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2012/0909/index.html

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