2012/09/10

安野光雅の芯ホルダー

昨日の日曜美術館は面白かった。 特集は、安野光雅画伯。(司馬翁風)
もうずいぶんと、おじいちゃんになっていた。談志師匠も死んだしイッセーさんも休む。だから絵を描いている映像だけで、しあわせだ。ありがたい。

さて、お題の芯ホルダー。
映像は、画伯が故郷津和野の郊外を歩き、お気に入りのポイントでスケッチをしているところから。お歳は召してもいつものイスに変わらぬ体型でどしりとすわり、スケッチブックをお腹においている姿が絵になってしまっている。
すると画面が手元に切り替わるのだが、右手にあるのがいつもの青いマルステクニコでは無い。なんと、三菱ユニホルダーを使ってらっしゃる。
「おっ!」という声は自分。

この記事で、安野光雅の記憶にからめてステッドラーの芯ホルダーの事を書いたのだけど、実際にはこのあとにも色々試したところ(誰でも通る芯ホルダーの迷宮)、最終的に、三菱ユニホルダー2Bに落ち着いた。今ではペン以外の筆記具には、ほとんどユニホルダー2Bを使う。その後、鉛筆系の筆記具は買ってないから、"足りた"んだろう。
理由は、手に持った具合がいいとしか言えない。三菱鉛筆の秋岡房夫色(臙脂に近いあの色は秋岡オリジナル)は鉛筆こそが完成形で、芯ホルダーにはちょっと、と思ったが、今は好きになった。キャップはHB(黒)、B(赤)、2B(オレンジ)、4B(ピンク)と色分けされ、お尻に硬度が刻印されてて見やすい。500円。

「万能」という言葉があるけど、絵も落書きも下書きもメモもなにもこれ。 自分がただ勝手にこれ一本で済ませているだけなんだけど、もう何年も何も考えず使ってきた。この何も考えなくさせるところが凄いのだ、と言ってしまおう。 安野光雅がユニホルダーを使ってるという映像だけで「おっ!」と思ったのは、すでに自分はユニホルダーを使ってるということに無自覚だったからだ。 安野光雅という人の声や言葉や歩き方、体型から佇まい、それと画材らが、作品そのものを離れてひとつのパッケージとして強いものがあると思う。だから、マルステクニコが手になかったただけで、あの色が手にあっただけで、あわてて普段使いのこのユニホルダーを再評価してみた。

番組はこのあと、Gペンによる丁寧なペン入れ(ドローイングインクは360GREY?)、そして観ているだけで楽しい彩色(面相筆の穂先から紙へと絵具が乗り山となって行く様子)と、地デジの恩恵である拡大高画質たっぷり映像で大満足でした。日曜美術館さんは、描いている映像大盛りでお願いします。

昨年(2011.06.05)放送の保田春彦の回、紙を彫るように自画像をえぐり出していたときの画材がユニボールシグノ太字だとわかり、一年と少しで30本近く替え芯を消費。顔料の黒がたっぷりでて、大好きになりました。

日曜美術館 『画家 安野光雅「雲中一雁」の旅』2012年9月9日放送(再放送:9月16日)
http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2012/0909/index.html

Image198_1_6

Image207_5

Image213_3


| | コメント (0)

2011/11/23

談志が死んだ。 なァ。

寂しいが、 そういうもんだろう。
同じ時代に生きていた事に感謝だ。

| | コメント (0)

2010/01/01

年末年始

年末、三冊まとめて読めた。
立川談春『赤めだか』、立川志らく『雨ン中の、らくだ』、『談志最後の落語論』。
自分も調子悪くて知らなかったのだが、円楽逝去のニュースの陰でひっそりと、
談春・志らくの兄弟子の関西兄さんこと、文都師匠が亡くなられていたんだね。

2009の様子では、もう談志師匠も長くない。
『最後の~』のあとがきでこちらも覚悟ができた。
お皿は残ってるし、おそらくラストステージも観れる。充分だ。

| | コメント (0)

2010

この二年ほど冬眠をしておりましたが、
今年は無事越冬できました。


ブログ作る→飽きる→放置する   →ぼちぼち、始める。


って感じで2010年を。


| | コメント (2)

2008/02/07

真・2008

えー、なんやかんやと三ヶ月程休んでいましたが、もぞもぞと這い出して行こうかと思います。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007/10/08

2008

2008年がひたひたと。 実は仕事では書類で'08年の数字が出てきてはいるのだが、実感は無かった。 が、来年の『ほぼ日手帳2008』が届いてみればさすがに焦る。 それはそれとして。 今年のカバーは明るいモノに(写真)。 革カバーの汚れは味なのだが、ナイロンのそれはあまり好きではないのでいつも暗めの色にしていたのだが、今年はツートンが用意されたのでダークブルー&シルバー。 なかなか良いです。 さて、今の時期の去年の手帳を見返すと、2006年10月9日の頁に「11:30 北朝鮮核実験を実施」などと書いてある。 先日の(米中向け)南北首脳会談のまさに"核"となる威嚇がこの日に起きたのだなぁ。 来年の今頃は誰が日本の首相になっているのだろうか。 読めない・・・。 個人的には色々ある一年だが、10月の今ではあまり手帳に書き込む気分では無い。 忌みごとの多い一年でした、と年末抑うつ。

2008_3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/10/07

鉄分補給

タモリ倶楽部が好きだ。 呑む企画は当然として、自分の知らないマニアックな企画。 しかし、タモリの鉄道好きで最近鉄道企画が多い。 ということで、今までの鉄道企画動画を一気に観る。 結構覚えているし、自分の鉄道知識はほぼここれ補われていたのを再認識。 で、さらにリンクをたどって『鉄子の旅』をも観始める。 知識が無いので、本屋へ行って生まれて初めて全国時刻表を買ってきた。 これまでポケット時刻表しか使ったことがなかったのだが、「タモリ倶楽部」と「鉄子の旅」で勢いあまって。 椎名誠が文藝春秋を全て読み尽くすという企画を本の雑誌初期にやっていたが、鉄分の多い人はきっと熟読するんだろうなぁ。 自分は関連するダイヤ以外は無視して日本の路線図を眺める。 知らないところばっかりだ。 でも、幽かな旅情も汲み取れる。 旅行好きでは無いが割と鉄道も利用していた。 もっぱら車移動派なのだが、学生時代は青春18切符で四国へ行ってたり、全国の学生連盟に招かれて遠出をしていたことを思い出す。 寝台に乗って出雲にも行ったし、読書もせずに景色を肴に呑みながら飯田線をコトコト愉しんだことも思い出した。 最近では御先祖の墓参りで九州大分まで鉄道を利用した。 車は運転が楽しいから移動自体が目的なところもあるが、目的地が遠ければ飛行機を利用する。 電車の旅って意外と贅沢なのかもしれない。 しかし、自分には鉄分が少ないので、お手軽な空想で満足だ。 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/09/24

VIERA・DIGA

先週電気屋さんが来た。 TVの設置場所と作業場所を確保するだけで、後は空いたスペースにドンドン移動させた。 こちらは見ているだけで、二代目と三代目の二人で二時間くらいで設置設定諸々接続完了。 37型プラズマのVIERAとWチューナーのDIGAが我が部屋の仲間入りをはたした。 でかい。 物凄くでかい。 プラズマの中では一番小さい型なのだが、小さな部屋では圧倒されるほどだ。 綺麗。 物凄く綺麗。 地デジを2011年まで待とうというのは体験してない故の考えだ。 ローカルニュースでさえ、スタジオセットの細かいディテールまで見える。 選べる。 多チャンネルから選べる。 BSとはNHK-BS(アナログ)しか知らなかったが、ネットで番組表を見ると色々やっているのに気が付かされる。 雑誌購読でしか知らなかった『所さんの世田谷ベース』が高画質で放送されている(年末に三巻のDVDが発売)。 簡単。 物凄く簡単。 ビエラリンンクで予約が簡単。 TVのリモコンで殆ど感覚的に予約ができる。 また、Wチューナーなのでどんどん放り込める。 コピーワンス機なのだが、ムーヴして消えるメディア用とHDD用に一つの番組を二つ残せるのもイイ。 自分の5.1chシステムは旧PS2でDVDを見始めた頃のモノなので設定は大変だったようだが(光入力が一つ)、いろんなDVDを引っ張り出しては大画面で見直してしまう。 dtsのモノ、特に『BHD』はBOXで見返してしまう。 映像が圧倒的だ。 この狭い部屋には37型でも殆ど映画館だ。 奥田民生のライブDVDやイッセー尾形の公演DVD群も、これまでと全く違う。 感動してしまう。 立川談志の落語は、気づかなかった細かい表情まで分かる。

はっきり言って時間が無い。 自分の場合、強引に睡眠をとらねば脳内物質が生産されないのだ。 しかし、最新AVハードを手に入れたらこうなるのも必然か。 TVまわり以外の雑然と放置された"それまでそこにあったモノら"の片付けは、もう少し目をつむっておこう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/09/06

電気屋さん

一昨日、町の電気屋さんがTVのカタログを持ってやってきた。 ウチは先代から家電その他お世話になっている。 何か故障すればすぐにやってきてくれる。 簡単なものは殆どお金を取らない。 昔ながらのお店だ。 しかし、やはり大型家電量販店に押されてノルマが大変で、わざわざ営業に。 わかります。 また、このお店もウチの商売の昔からのお客さんでもあるのだ。 ここで立ち上がらねば男が廃る。 というか、ムーブが嫌で地デジは2011年まで待とうと思っていたのだが、今年の夏から画面の両端が切れた映像が映るようになってしまっていた。 さらにS○NYの○ゴ録も何回目かのDVD録画がダメになって年末まで放っておこうと思っていたのだ。 これも何かのめぐり合わせなのだろうな。 ということで、事前にリサーチしてあった37型のプラズマTVとWチューナーのHDD/DVDレコーダーを購入決定。 家電量販店で買えば大幅に安くはなるのだろうが、そういうものでも無いのだな。 懐は寂しくなるが、むしろ喜んで。 ただし。 懸念は掃除と片付け、部屋のレイアウトの大幅変更。 週末に徐々に進めて下旬までには導入予定。

今朝、ニュースでやっていたiPod touchの映像に、ビビビと心が揺らいだが我慢。 出物があるのでしばらく倹約生活だし、携帯もまだ使いこなせてないし。 でも物欲魂が動いたな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/08/19

抹香臭いタイトルだ。 ←という一文が通じるほど、仏教は宗教よりも文化として根ざしていると個人的に思う。 今週、五夜連続で1月にNHK-BS hiで放送され、その後NHK-BSで再放送されていた『五木寛之 仏教への旅』がNHK総合で再々放送されたのでまとめて録画していたのを週末にじっくり観る。 以前BSで再放送された後に番組を知って、いつか地上波で再放送されるかもしれないと気に留めておいたヤツだ。 釈迦の最期の旅~インド~から、韓国、ブータン、フランス、中国、日本、アメリカと五木寛之が仏教の昔と今を巡る旅だ。 ウチは臨済宗(禅)なので、中国の六租慧能(えのう)の話が一番馴染みがあったが、チベット仏教から浄土真宗まで広く知ることができてなかなかタメになる番組だった。 が、あくまで五木寛之の括弧がついているという印象も。 ま、お釈迦さん一人の説法から東方日本でたくさんの仏教宗派に分かれたのも、時代時代でそれぞれの宗派開祖が別の解釈をしただけのことで。 禅といえども、自分にとっては慣習に近いものでしかない。 時代がここまで下ると、また随分といい加減なものである(笑)。

結構前にCMで一瞬映った赤いアウトビアンキA112が記憶にあった『メゾン・ド・ヒミコ』を観る。 ゲイの映画だったが、『ハッシュ!』よりも綺麗ながらどこか繋がりが悪いか。 期待大きかっただけにイマイチ。 なーんかバランスの悪い映画だなぁ。 いいところも多いのだが。 最初のナレーションの筒井康隆と音楽の細野晴臣は一発で分かった。 あ、あと風景に見覚えがあると思って検索したら、一度だけ通った事のあるところで吃驚。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/08/15

いいお盆だったかもしれない。 去年は新盆があったりしてぐったりだったりしたが、暦も良かったのか、リタリンの力を借りて土日で自室の掃除整理整頓を済ませる事ができた。

お盆に入る前の週にNHK-BSで『麻雀放浪記('84)』を見ていたので、監督の和田誠『新人監督日記(角川書店)』を手に入れ熟読。 山藤章二が立川談志なら、和田誠は古今亭志ん朝だと思う。 監督日記を読んでも、どこまでもやさしいのだ。 自分は山藤・談志嗜好だけれども、昔っから和田誠が好きである。 原作の傑作、『麻雀放浪記~青春編~/阿佐田哲也(角川文庫)』も引っ張り出して併読。 ちくま文庫の阿佐田哲也のエッセイ集もつまみに。 『新人監督日記』がしょっぱなから面白かったのでDVD『麻雀放浪記』も中古で購入。 日本語字幕を表示して、台詞を吟味堪能しながら観る。 また戻って、美術セットやら音響効果に注意して観る。 『新人監督日記』を再読し、撮影日記に合わせてシーンやカットをいちいち観る。 DVDには絵コンテも収録されているので、あの和田誠の独特の線画(『パプリカ』の今敏監督とは対極)をじっくり観る(一時停止できないのがこのDVDの落ち度だ)。 合間合間に『麻雀放浪記』の風雲編以降も読んでしまう。 特典のフォトギャラリーにある、和田誠と阿佐田哲也のツーショット白黒写真は涙ものである。 ゆるりと心地よく溺れる事ができた。 お盆に盆(博打)を掛(賭)けてみました。 うぅ、寒っ。

Hourouki

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/08/05

7月

うだるような暑さの中、PCも無事に帰ったというのに更新もせずにブログを放りっぱなしにしたのは、清書の面倒くささである。 こんなもの体裁など気にせずに書けば良いものを、一旦下書きをMSメモ帳に乱雑に書き始めると思い入れのある細かい事ばかり長くなったり、書きたいことを文章以前の語句の並びだけ箇条書きにして収集がつかなくなったりするものだ。 一日たったら、推敲するよりも前にその文章を読みたくなくなる。 で、書きかけのモノばかりで一向にブログに上がらないのだ。 MSメモ帳に書いている時の高揚感だけで満足してしまうのかもしれない。 ということで、七月に書こうとしたモノの断片だけ書いて鎮魂の儀とする。 なにせ、もう八月なのだ。

『千年女優他、今敏』『時かけ』『パプリカDVD-BOX』『フロイトとラカン』『桃』『新耳袋』『アプリケーション』『島本和彦』『温泉』『ドレン掃除』『HDD』

七月は、島本和彦とパプリカに尽きるかな。 まだ消費したものを消化しきれていないから、また八月にゆっくりと。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007/07/18

LOOX

メインPCであるdynabookのHDDが調子が悪く、大容量HDD換装と環境移行の為に七月頭から修理に出している。 内蔵DVDマルチはとうの昔に駄目になっていたので、2.0USBPCカードに外付けDVDドライブで使っていた。 修理先に、PCカードスロットルの破損が輸送間見られたか分からないので東芝さんに一度修理出して(修理費あっち持ち)からHDD換装にかかりますと言われて、はや十日。

こういうときの為のサブノート、LOOX T70Hをメインにして毎日を過ごしているけど、やはり不便だ。 データバックアップとDVD-R焼き焼き君に特化しているので、細かい部分がストレスになってPC離れを起こしている。 このブログも放置プレイ中。 キーピッチは我慢できるけど押圧に力が要るとか、メーラー(OE)のスパムメールの選択をしなおさなけりゃならないとか。 一番めんどいのは仕事に使えないこと。 PC一台に一デジタル証明書なので、サブノートでは自宅で出来ないってこと。 三連休も書類一枚の為に事務所へ往復。

それでも、そもそもサブ機としてのLOOXを比較検討もせずに吊るしを即金で買ったのは、メインdynabookのHDDが壊れたからだ(2004年夏)。 それ以降、dynabookは今では低スペックながら順調に働いてくれていたので、LOOXは月一のデータ同期とリッピング機位でまともにキーボードを叩いていなかった。 今、文句を垂れながら、心の中では感謝している。 しかし、10.6型ディスプレイが小さいのでこうして書きなぐっても、推敲せずに投稿してしまうのであった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/06/30

6月

更新してないじゃん! 公私共に忙しかったです。 土日、寝る。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/05/29

プロトレ

お金に余裕が無いのだけど、買っちゃいましたプロトレック PRW-1300TJ-7JF。 もう4年程使っていたプロトレック PRG-50TJ-7JRも太陽電池だったんだけど、一ヶ月前からいくつかの機能でエラーが表示されるようになり、この春に発売された体積・薄さ約50%OFFの1300番台を買っちゃいました。 装着すると、薄さと軽さにびっくり(写真)。 液晶表示の文字のバランスが悪いのが気に食わないのだが、カシオは数年前からこの方向性になってしまっているのでしょうがない。 しかし、それを凌ぐ軽快さ。 電波時計にもなって50Tには無かった機能が盛りだくさん(使わないけどいいのさ。)! 友人にはン十万円の時計をしている輩もいるが、どうもそっちには気が向かずに、このメカメカした意匠に惹かれるのだなぁ。 ちなみに学生時代からの四馬鹿は四人とも違う型番のプロトレックを持っているのだが、一番最新ということで今度自慢してやるのだ。 みな自分の型が最高と思っている連中なので、たぶん馬鹿にされるだろうけれど。

Cimg1139Cimg1142_2 写真中 左:1300TJ 右:50TJ

液晶配置は50TJに軍配が上がるが、1300TJは薄い!軽い!

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007/05/27

余裕

余裕ですよ、余裕。 かましてやりますよ、余裕。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/04/26

巷説百物語

自分は文庫派である。 或いは新書派である。 好きな作家の本でも、新刊本が出たら情報を遮断して文庫化されるまで三年ほど待つのだ。 近頃はムック本ですら文庫化されるから油断がならない。 文庫化されないようなサブカル本やビジネス書などは吟味して、えい!といって買う。 文庫本ってのは、値段が安いのもあるけれど、解説文が付くのがお得だとか、書棚に並べ易いとかふと一文を読みたい時に便利とか。 一番の理由は手に馴染む大きさだってことだ。 たぶん。

禁を破ったのは京極夏彦だ。 文庫化された『姑獲鳥の夏(講談社文庫)』を読んで好きになった。 聞くところによると、元のノベルス版で文章がページをまたがない工夫がされ、よって文庫化されるときもまた上記のルールを守って改稿されるという。 タイトルも良く見ると『文庫版 姑獲鳥の夏』となっている。 そこから京極堂シリーズと云われるものはノベルスも買い文庫も買うようになった。 そこで巷説百物語である。 

巷説百物語は京極堂シリーズと逆の手順での、単発妖怪小説だと思っていた。 そうしたら、『嗤う伊右衛門』『覗き小平次』(ともにノベルス)とも同一の世界であるぞ、と。 云われるまで巷説~の主人公である御行の又市が登場していることも気が付かなかった。 京極堂シリーズは世界を同じくした外伝的な百鬼シリーズがあったが、それ以上に怪談シリーズとされていた二冊『嗤う』『覗き』が巷説百物語シリーズと気が付いて、世界が繋がってしまった。 そこで巷説百物語。 言ってしまえば、第百三十回直木賞受賞作『後巷説百物語(のちのこうせつしゃくものがたり)』が、なんと最後には京極堂シリーズとも繋がっていることを知って、たまらずハードカバーの新刊本を買うはめになったのだ。 文庫派のポリシーなんてものはないけれど、なぜか何か負けた感が(笑) 巷説百物語シリーズの最後に相応しいダイナミックな物語でした。

で、四月下旬。 『ハンニバル・ライジング』よろしく『前巷説百物語』という巷説百物語シリーズの前半記のハードカバーが新刊で出るとともに『文庫版 後巷説百物語』が同時発売。 嗚呼、角川商法。 しかしそろそろ我慢が出来る年頃だ(笑)。 '03年11月から文庫化されるまで三年半。 『文庫版 後巷説百物語』だけ軽やかに購入し(講談社と違い厳密に言えば角川書店には題名に「文庫版」というタイトルは付かない)、『文庫版 嗤う伊右衛門』『覗き小平次(ノベルス)』『文庫版 巷説百物語』『文庫版 続巷説百物語』と、副読本『京極夏彦 「巷説百物語」の世界(洋泉社)』とメモ・落書き用のA5に裁断したコピー用紙も横に置いて、週末からのGWに準備万端に備えるわけである。 

NochikousetsuKousetsunosekai_2 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/04/19

読んだモノ

GWを前に土日無い毎日で、逆に活字を追う気力が湧いている矛盾。 UPなのかDOWNなのか自判不能。 面倒なので、リンクせずに列挙。

トマス・ハリスの『ハンニバル・ライジング(新潮文庫)』は、CMで映画公開がされると知って慌てて。  日本人としてはちょっと(笑) それでも愉しめました。 『ハンニバル(新潮文庫)』に較べて物足りなさ抜群。

花村萬月『青い翅の夜~王国記5~(文春文庫)』は、五冊目(文庫版では)にしてようやく物語が始まるのか、という喜びと苛立ち。 先ごろ文庫化された『百万遍~青の時代~(新潮文庫)』や、これから文庫化されるであろう『私の庭~蝦夷地編~』ともども、大作作家になってしまった花村作品群に根気良くつきあって行こう。 ハズレ無し。

宮部みゆきの『あかんべぇ(新潮文庫)』。 『ブレイブ・ストーリー(角川文庫)』でがっかりしたけど、やはり時代小説は良い。 帯の「人情+ミステリ+ファンタジー」はわからんでもないが、ファンタジーはもういいって感じですね。 ミステリーと時代小説だけ書いていって貰いたいと、勝手な要望。

食い物本で手に取った、ジェフリー・スタインガーデン『すべてを食べつくした男(文春文庫)』は、内容が濃い! 実践派食べ物エッセイながら、東海林さだおの対極に位置するか。 あれもやってみたい、これも食べてみたい。

オレンジページ編の「男子厨房に入る」シリーズ『旨い居酒屋メニュー』は、コストパフォーマンスで推す。 100ページ弱だが、オールカラーで税込み680円。

時間の空いた時にリンクを張ります。

追記:DVD『硫黄島からの手紙(初回限定版)』が発売日より一日早くamazonから届いて一気に観る。 日本の戦時下での重要性から、ちょっと浮いた感じのこのなんともいえない「小品佳作感」。 いつもの長尺・テーマの重さに較べてなお「小品佳作感」。 クリント・イーストウッド監督ならではか。 貴志祐介『青の炎(角川文庫)』の映画で、ちょっと…と思った"嵐"の二宮和也君が好演。

追記2:最近ハマっているミヒャエル・ハネケ監督の『71フラグメンツ』と『ベニーズ・ビデオ』は、一昨昨日起きたバージニア工科大の事件とのシンクロニシティにちょっと気味悪さが。 先週末に二本観たのだ。 勿論、物語は事件と大きく異なる。 『71~』は若者が銀行で乱射した後自殺。その加・被害者断片の集積。 『ベニーズ~』は少年による少女の殺害をビデオに録画。しかしその再生メディアしか現実とコンタクトをとれない少年の歪み。 語彙もないし解釈も浅いから乱暴に言ってしまえばそんな内容だ。 しかしハネケ映画の言語は必要最小限で物語より映像手法が勝つ。 現実の悲劇の方が言語情報ばかり膨れ上がり、次第に劇場的になるのが皮肉だ。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007/04/08

観たモノ

イッセー尾形が昭和天皇を演じたロシア映画『太陽』。 終戦後、神国皇帝から人間ヒロヒトになるまでを切り取ったもの。 映画では忌避とされてた天皇だけどアレクサンドル・ソクーロフ監督が上手く料理。 イッセーの好演がファンとして逆に入り込めない。 イッセーさんは特定の誰かを演じては活きないのだな。 ファンタジックな造りで空襲・占領・混乱は描かれていないのが、たぶん監督の本意ではないのだろうけど、日本人にはやんごとなきお方の苦悩がやや皮肉に見えてしまうのが良いです。 

大好きなスリラー『SAW』『SAW2』に続いての、『SAW3』。 アイディア勝負の一作だから、続編以降の下降線は避けられなかったようだ。 でも、バジェット少なくても頭で勝負!っていうこのシリーズは近年に無いですわね。

『隠された記憶』で見事K.O.された、ミヒャエル・ハネケ監督の有名な『ファニーゲーム』。 理不尽な暴力をシンプルに描くだけ!ってのが良いです。 エクスキューズの無い表現には力があるねぇ。 小技も効いてます。 この監督の作品、まだまだ沢山あるようなので追いかけます。

本とかはまた今度。

Sun

Saw3

Funnygame

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/03/30

怒濤の年度末

一月は行く。 二月は逃げる。 三月は去る。 ウッキッキー!

この三月は本当に良くやった。 あ、パトラッシュが見える。 早いが、酒で潰れてしまおう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

«ケータイ